株式会社三陽商会様 BrainPad VizTact導入事例

事業本部 ウェブビジネス部長 安藤 裕樹 様(写真右)
マーケティング戦略本部 カスタマーマーケティング部 CRM・情報企画開発課 課長代理 笹森 英樹 様(写真左)
マーケティング戦略本部 マーケティング・コミュニケーション部販促課 課長代理 山本 直毅様(写真中央)
  • VizTact
  • ブレインパッド

約15,000人分のNPSアンケート分析から顧客ロイヤルティ向上のヒントを発見!
データと会話しながらBrainPad VizTactが正解への道筋をリード

株式会社三陽商会様

【業種】アパレル

【事業内容】紳士服・婦人服及び装飾品の製造販売/全国の百貨店、専門店、直営店での製品の販売


事例のポイント

導入時のお悩み

マーケティング部門の人材リソースが少なく、データ分析やマーケティング施策の立案・実行に苦労している

活用方法

約15,000人が回答した全40問のNPSアンケートから、顧客ロイヤルティ向上のヒントを得るための分析にBrainPad VizTactを活用

VizTact選定理由

ビッグデータの分析やAI活用に多くの実績を持つブレインパッドの拡張分析ツールであり、データサイエンティストのような専門的な知識がなくても、直感的に操作できそうなツールだったため

導入効果

NPSアンケートから、顧客ロイヤルティ向上に繋がるヒントが効率よく得られたことに加えて、実際に利用したメンバーの視野の広がりや分析力の向上が実感できた


―三陽商会様が現在注力する取り組みを教えてください。

安藤様:現在、DXの推進として、企画・生産のような川上から、店舗・販売といった川下まで、バリューチェーンの全領域で積極的なデジタル活用を行い、業務の効率化・高度化を図ることを目指しています。

川下にあたる顧客接点においては、ECと店舗の会員統合や販促施策の連動などを進めることで、ECと店舗の連携を深め、シームレスなマーケティング施策・シームレスな購買体験の実現に向けて取り組んでいます。

―マーケティング上の課題を教えてください。

安藤様:当社のようなアパレルメーカーの多くは、以前はPOSデータばかりに注目していました。しかし、POSデータからは、どの商品が何枚売れたか等の「商品動向」がわかるだけで、その商品を買われたお客様の姿は見えてきません。

お客様をより理解するためには、お客様情報と紐づく購買データや、ECサイトでのログデータの収集、さらに、一部の店舗にはAIカメラを導入し、店舗での行動データを取得する取り組みなども行ってきました。

こうして蓄積されたデータを分析し、そこから仮説を立ててマーケティング施策に繋げようと努力していますが、現状の人材リソースでは圧倒的に時間が足りません。「この状況をなんとかしたい」と思っているところに、ブレインパッドさんからBrainPad VizTact(※以降、VizTact) のご提案をいただきました。
拡張分析ツール自体に興味があったことに加え、「シチズンデータサイエンティストの業務効率化」というVizTactのサービスコンセプトは、まさに我々が求めていたものだったので、すぐにトライアル利用を開始することを決めました。

―VizTactを活用し、どのような分析を行いましたか?

笹森様:CRMチームが実施したNPS(ネット・プロモーター・スコア)アンケートの分析に、VizTactを使用しました。
※NPS:「自社商品やサービスを知人に薦める可能性はどのくらいありますか?」という質問によって、顧客ロイヤルティを測るための指標

当社には「SANYO MEMBERSHIP」という会員サービスがあり、全国の対象店舗と当社のECサイトを、1つのID/パスワードでご利用いただけます。現在、約100万人のお客様にご登録いただいておりますが、この会員様に対し、定期的にNPSのアンケートを実施しています。質問数が40項目あるアンケートに対して、毎回約15,000人の会員様からご回答をいただいております。

NPSのスコアが売上やLTVにどう影響しているかは、以前から知りたいテーマだったのですが、回答ボリュームが15,000人×40問と膨大であることに加えて、中にはフリーワードの質問項目もあり、CRMチームのメンバーだけで膨大なデータを分析し、何かの示唆を得ることはほとんど不可能に思われました。そこでVizTactを利用し、分析を行うことにしたのです。

―VizTactによる分析で、どのような成果が得られましたか?

山本様:NPSに対して、40項目もある説明変数のどれがクリティカルに影響しているかが確認できただけでなく、その説明変数の複合的な組み合わせの影響まで、VizTactを通じて得ることができました。

具体的には、VizTactを活用することで、以下のような示唆が得られました。
1:「会員向けキャンペーンの満足度」「カスタマーサポート問い合わせの満足度」が高い会員様は、NPSのスコアが高い傾向にある
2:「商品の機能性に対する満足度」が低い会員様は、NPSのスコアが低い傾向にある

これらの示唆は、私たちだけの力ではどんなに頑張っても導き出せないものだったと思います。それが短期間で得られたことに、非常に満足しています。

また、今回のアンケートでは15,000件にもおよぶフリーワードの回答も含まれていました。これらをすべて読み解くことは大変な作業ですし、読み手によってバイアスがかかる可能性もありますが、VizTactが特に重要なポイントを示してくれたおかげで、どの回答から読んでいくべきか、優先順位を決めて進めることができました。

フリーワードの分析に関しても、VizTactの持つAIによる自然言語処理の有効性が確認できたのは、正直「嬉しい誤算」でもありました。

―そのほかに、どのような成果が得られましたか?

山本様:VizTactの利用を通じて、自分たち自身にデータ分析に関する知見が貯められたことも成果の一つと言えます。

データの集計や分析は外注することもできますし、その方が早くて楽かもしれませんが、VizTactの利用を通じて得られたような分析の知見は貯まらなかったでしょうし、分析結果に対する意見を求められたとしても、自分の意見を正しく伝えることはできないと思います。

実際、今回の分析では、VizTactで得られた自分の仮説に対し、チームメンバーから様々な質問や意見があり、再度VizTactで違うやり方を検証したことがありました。自分自身の考えをまとめていくことはもちろん、チーム全体で同じデータを見ながら仮説検証を進めていくツールとしても、非常に使い勝手が良いと感じました。

―今回の分析をふまえて、あらためてVizTactへの評価をお願いいたします。

【1:VizTactは、マーケターが行うべき作業を自動で行ってくれる】
山本様:一般的な分析ツールの場合、あらかじめ分析の仕方やグラフの表示方法などを自分で考えてから、ツールを組む作業が必要になると思います。

VizTactの場合は、分析を行うためのマスターデータをアップロードするだけで、瞬時に見るべき変数を示してくれます。また、その変数を様々なグラフで表示してくれますし、もう少し深掘りしたいな、と思えばちゃんとドリルダウンできるようにもなっています。

分析において、マーケターがやるべき最初のステップ、つまりデータの全体像を把握し、施策に影響がありそうな変数はどれなのかとアタリをつけてくれる作業を、VizTactが自動でやってくれるので、スムーズに分析に入っていけます。この点は、分析のスペシャリストでではない我々のようなマーケターにとって、非常に相性の良いツールだと思いました。

【2:VizTactは、まるで「会話をするように」分析ができる】
山本様:ある仮説を検証するために、複数のデータを何度もExcelで集計してトライアルを繰り返す、といった作業に追われているマーケターは、私を含めてとても多いのではないかと思います。

VizTactは、こういった仮説検証の作業を、テンポよく繰り返しできるよう設計されている点が良いと思います。

「外れ値を除外するとどうか?」「この値も加えると結果は変わるか?」「さらに別の値を加えるとどうか?」といった感じで、まるでVizTactを通じてデータと会話をするように、様々なトライアルを効率よく繰り返すことができるのは素晴らしいと思います。

【3:VizTactは、正解への道筋をリードしてくれる】
笹森様:セットしたマスターデータを様々な視点や形で見るだけなら、BIのような他のツールでもできるのですが、VizTactは分析を進める上で必要なヒントやキーワードのようなものを、ぎゅっと絞って瞬間的に導き出してくれます。これは他のツールにはできないことです。

VizTactがなくても、時間と労力さえかければ、いつかは正解にたどり着けるかもしれませんが、そこには無駄な作業が多く発生するはずです。ヒントやキーワードの提示によって、ゴールへの道筋をリードしてくれるのがVizTactだと感じました。

―ブレインパッドのサポートの印象をお聞かせください。

山本様:導入の初期段階では、VizTactの使い方から手取り足取り教えてもらいました。

その後、具体的な分析を行うフェーズに入ると、1~2週間に1回ペースで、自分たちの行った分析に対して、ブレインパッドのデータサイエンティストの方から「こういう見方もあります」「こういう機能もあります」といったアドバイスをいただきながらプロジェクトを進めました。

私たちの理解度にあわせて伴走いただくサポートはとてもありがたかったです。

笹森様:「これは外れ値ですよ」とか、「1つ1つのデータからヒントが得られなければ、10個単位でまとめて見てはどうですか?」など、データ分析のイロハ的なものを専門家の視点で直接教えてもらえたことも良かったです。

安藤様:データの分析や活用の推進が求められるなか、人材リソースも限られる我々のような企業にとって、データサイエンティストの方から、直接私たちのレベルに合わせてデータの見方や分析の仕方を教えてもらえる機会自体、非常に貴重な経験でした。

「分析力が一気に上がった」というところまではいきませんが、今までになかった視点や基準でデータが見られるようになったことで、チーム全体の分析力の底上げはできたように感じています。

―VizTactの今後の利用に関して、計画や展望を教えてください

安藤様:今回はトライアルとしての取り組みでしたが、NPSアンケートから具体的な示唆が得られたことは評価できます。今後、VizTactを本格的に業務に組み込んでいく場合には、人材や時間の確保なども含め、組織や体制を整えていく必要があると思っています。

そこがクリアできれば、例えば、月次会議のような場で、VizTactの画面をそのまま参加者に見せながら、データの分析と取るべきアクションの決定を同時に行うような、生産的な会議が実現できるかもしれません。

また、当社のようなアパレルの場合、商品やコーディネートなどの「画像データ」を多く保持しているので、AIで画像解析を行い、その結果をVizTactの分析に活かせるようになれば、より面白い活用ができるのではないかと思います。

VizTactはクラウド型のサービスですので、そのような継続的な機能進化についても期待しています。

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掲載日:2020年9月28日
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